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むかし旅行関係の仕事をしていた頃(今もやってますが)、岡山にある「下津井電鉄バス」というバス会社の名前を何度か聞いたことがありました。
当時は「下津井電鉄?しらんなー。そんなのあったっけ?」くらいにしか思っていなかったのですが、まさにこの旅で初めてその全貌を知ったのですよ!
しかもそこは僕が30年ほど前に生まれていたら、きっと悲恋の舞台になったであろう、情緒あふれるところだったのです。
下津井電鉄「旧下津井駅」のディープな車両基地
下津井(しもつい)とは、岡山県倉敷市児島にある地区の名称。
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ここは瀬戸内海沿岸の風光明媚な天然の良港を持ち、かつては「風待ち・潮待ちの湊」として栄えた場所。
「風待ち・潮待ち」といえば港の女。
港の女といえば「風祭待ち」。
ということで、港の女を探しにやってきましたー!。
ジーンズの聖地、児島の町からバスに乗って下津井港前の停留所で降りると、すぐ近くに旧下津井駅の跡地がある、というので行ってみました。
かつてこのあたりに、例の「下津井電鉄」というローカル列車が走っていて、ここが終点の下津井駅だったところ。
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全線が廃止されたのは、1991年ということなので、それほど大昔ではなかったようですが、この旧下津井電鉄の児島から下津井駅までの線路跡が、現在は「風の道」というサイクリングロードになっています。
レンタサイクルが年末年始休業じゃなければ、風待ちの港に風を切って風祭が登場したはずなのに!
すぐ横にはかなりディープな車両基地があり、廃止から30年以上たった現在でも、なんとまだ数編成の客車が残されていました。
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うわぁー、シブっ!
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僕が行ったときも、ある車両の天井にハシゴをかけて上っている人がいたので、こうした有志の方々が今でも整備を続けているのかもしれませんね。
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すごいなこれ、トロッコ列車みたいな感じだったんだろうか。
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ブラジリアンな色の客車の向こうに、ブラジリアンパーク鷲羽山ハイランドが見えますな。
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SAORIが自転車に乗ってるのは見えないけど。
悲恋の色街「下津井遊郭跡」
実は僕が下津井に来てみたかったのは、この先に江戸時代の廻船問屋や遊郭跡が軒を並べて残っている下津井の街並みが残っている、と聞いたから。
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下津井はタコ料理も名物ということなので、ぜひ「風待ち女とタコ会席!」とかの出逢いも狙ってみようかな、と。
そして着いたぞ、下津井町並み保存地区!
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これは遊女が恋仲に落ちた客を「まだかな、まだかな」と待っていた「まだかな橋」の跡。
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めっちゃいいですね。放っておくと風のように去ってしまう風祭を、風待ち港の女がここでじっと待っていたのでしょう。
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また、来てくれるわよね
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さあな、風の吹くまま気の向くままさ
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待っとるから。私、毎日この橋のところで・・・
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そうだな、ずっと凪が続いて、風が吹かないことを祈ってるよ
そんなふうに僕を待っている「風祭待ち女」がきっとこのどこかの軒下あたりに・・・
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・・・誰もおらんがな。
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この日あたりから年末寒波がきてて、めっちゃ寒風吹きすさんでるけど、うぉーとか、さぶいよーとか言って軒先に駆け込んでも誰も出てきそうにありません。
ということでしかたなく一人寂しくタコ料理を味わいます。
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下津井のタコ焼き、300円。
地元の企業を退職したおかーさんが、町に賑わいを!と一念発起して建てたお店「ななちゃん」(出典:倉敷経済新聞)の軒先のオープンスペースで。
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寒くなければこんな体験してもよかったんだけどな。
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鷲羽山は瀬戸内海のビュースポット
さて、次のバスで向かったのは鷲羽山(わしゅうざん)。
みなさん鷲羽山とか言ってもあまりご存知ないでしょうが、僕は鷲羽山知ってましたよ。
昔、鷲羽山(読み方は、わしゅうやま)という名力士がいましたからね(もちろんこの鷲羽山近くの出身力士)
標高は133mと低いのですが、ここは絶好の瀬戸内海&瀬戸大橋のビュースポットなのです。
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鷲羽山第2展望台でバスを降りて、そこから山頂まで遊歩道を歩きます。
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第1展望台まで上がってくるとある「島一つ 土産に欲しい 鷲羽山」の歌碑。
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これは児島の俳人、難波天童によって詠まれた句だそうです。与謝蕪村あたりが詠んだのかと思ったけど。
この鷲羽山、第2展望台までは車でも来られるので、みんなそこまで来て帰ってしまう人が多いのですが、やっぱり第1展望台のほうが全然いいですよ。歩いて10分くらいなので頑張ってここまで来てください。
山頂はさらにここからもう少し先なのですが、せっかくなので行ってみます。
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おおおおお、四国まで一望ですな。
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坂出あたりの工業地帯、讃岐富士、その向こうに見える尖った山はまさかの剣山?
これは確かに素晴らしいですな。
いやー、結構頑張ったよ、俺。
もう今日は思い残すことないぜ!
ということで児島駅に戻ってみると、なんとデニムの自動改札機。
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そしてこれがデニム階段。
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児島は全力でジーンズ推しだけど、それ以外にもたくさんの魅力がある場所でした。
<2018年12月訪問> 最新の情報は公式サイト等でご確認ください
下津井/鷲羽山の基本情報
下津井/鷲羽山への旅
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